編集長見習い日記 その13

「経筋療法や医学出版など」について 

 今日、『経筋療法』の校了データを、印刷屋さんに渡したところです。表紙は前作同様、デザイナーの息子さんが作ってくれました。この本は内科、神経内科、盲学校の先生などから注文が来ています。
 さて、先日、
9月25日の日記で私は、整形外科、東洋医学、リハビリテーション.etc.などの分野で経筋療法は、どのような位置付けにあり、どのような治療効果があるか、確認したいと書きました。そんなわけで、近くの書店で何冊か、リハビリ、東洋医学などのほんに目を通してみました。
 しかし、私が見た範囲では、治療の理論や、方法は詳しく解説されていますが、症例報告(具体的な治療内容とその結果)が書かれてないものが多かった気がします。そして、あったとしても、東洋医学と整形外科では、治療評価の基準が違うので、どちらがいい効果、成果をあげているのか、判断しずらい印象をもちました。
 しかし、そのような本が多いなかで、今回の『経筋療法』は、症例報告が具体的な治療内容とともに、詳しくまとめられていると私は思っています。1例、1例,VAS(痛みの程度)や、関節の可動域が治療後どのように変化したのか表にして、詳しくまとめられておます。患者としては、どのような治療効果があるのか、判断しやすい内容にまとめられたと思っています。
 私は創風社に入って、医学出版や医学関係のHPづくりにたずさわって4年目になります。患者や家族と接することが何度もありました。一つの病気にもさまざまな治療法があります。そして、ベストな医療を受けることへの情熱を強く感じます。例えば、脳性麻痺のある子の親は、治療に関連した書籍やHPに何度も目を通します。そして、創風社に訪ねに来て話を聞くこともあります。同じ治療を受ける子の親と情報交換のネットワークもつくり、すぐれたドクターがいれば、地方でもセカンドオピニオンをもらいに出かけます。また、治療を受けた子の保育園にでかけ、保育者や、親から話を聞き、治療を受けた子の様子をみせてもらうこともしています。最新の情報がアメリカHPにのっていれば、英語が得意でなくても、知人に翻訳してもらい、その内容も勉強しています。そして、治療に関連する学会があれば、地方でも出かけていきます。
 これくらい情熱をもって、ベストな医療をおいもとめている人もいます。そんなわけで、これからも分野や病気はさまざまあるかもしれませんが、患者やその家族が、ベストな医療を選択するのに役にたつような、本やHPを一点、一点つくっていきたいと思っています。

2003年 11月17日