「子どもカレンダー」の児童美術教育の実践が
NHK教育テレビで30分番組として、4月に放送されます! 
(編集長 千田顕史)

 子どもカレンダーを一緒につくってきた高森俊さん、加須市のにしき保育園を中心にして、子どもの絵についてのNHKの取材がすすみ、4月16日NHK3chの9時〜9時30分に放送されることになりました。それに先立ち、3月中旬にはNHKの雑誌『すくすく子育て』で8ページのその内容の特集も出ます。創風社がなぜ、この子どもカレンダーの美術教育にとりくんできたかは、このホームページの関連のところに詳しく出ていますが、NHKが先日放送した、「烙印を押された画家パウル・クレー」に続いて、今度の番組までつくられるところに来ましたので、ごく簡単に整理しておきます。
 今、子どもから青年まで(社会人として自立するまで)の間に、さまざまな深刻な事件が広がっています。なぜ、そうなるのかと考えたとき、子どもカレンダーをつくってきた人たちは、自分たちの幼児教育にも考え直す点はあるのではないか、学校が悪い、社会が悪いと批判しているだけではすまされない、自分たちも今までのあり方を再検討してみようということで始めたのが「子どもカレンダーの絵の実践」だったわけです。
 Aタイプの幼児教育……これは2種類のタイプがあり、お受験や早期英語教育のように早ければ早いほど学力競争に有利(A-1)もう1つのタイプはA-1を早期教育、競争原理主義と批判して、自分たちは6才前の文字教育をしないでゆっくり保育といいながら、本質的には年長保育の課題(高度な歌、高度な緻密な絵、高度なリズム運動など)を卒園までできるように、かなりの練習(一種の訓練)を重視する。集団優位の考え方。(A-2)
 Bタイプの幼児教育……子どもカレンダーの実践はそれに対して、子どもが自由に自分を表現する。個性的表現(みんなと同じでなくていい)を尊重する。上手とか下手でみるのでなく、自分を表現できているかどうかを重視する。

 Aタイプは国家からの強制という傾向が強く(A-1)、親、保育者の競争社会でのあせり(A-2)から、上から訓練するというところに特色があり(盆栽型の教育)、Bタイプは子どもが内発的に成長することを重視する(栽培型の教育)ことに特色があります。
 多くの教育学者はBタイプは教育ではないといって理解しませんが、経済学者・社会学者は今の子どもの社会病理現象の原因は盆栽型教育にあり、栽培型教育にきりかえるしか道はないといっています。教育基本法や子どもの権利条約はBタイプの思想で、A-2ではないように思います。考えてみて下さい。