2026/7/22更新 

内本 博行(明治大学)

経済・社会外部性と産地の存続
―― 郡内織物のマクロ・メゾ・ミクロ分析――

ISBN978-4-88352-288-0 C3033 本文342 頁A4 版並製 本体3200 円

 ・・・・・・・・・産地が存続し,成長へ向かうには,産地企業が産地の持つ制度や組織,ネットワーク,もろもろの価値ある資源を企業の存続,成長のために活用することがもっとも重要なことであるが,そのためには事業者が経営者能力の発揮および旺盛な企業者活動を展開することが重要になる。本書は小規模・中小企業のそのような経営行動の実際である。(本書「はじめに」より)
目 次
第1章 産業集積の理論と特質
 1.産業化の流れ
 2.先行研究とその含意
 3.発生,衰退,ライフサイクル
 4.多様な戦略的志向
 5.まとめ
第2章 同地域・同業種の集団形成
 1.多様・異質・多元的存在
 2.5つの類型化
 3.企業活動の効果的諸機能 
 4.業態の相違に見る特質の活かし方  
 5.まとめ
第3章 データに見る織物産業の縮小・衰退
 1.全国産地の概況推移 
 2.繊維産業の概況推移  
 3.郡内織物の概況推移  
 4.近年の郡内織物の概況  
 5.まとめ  
第4章 周辺化する市場
 1.高付加価値化へ向かう  
 2.戦後の繊維・衣服産業の歩み    
 3.現代の消費者行動と市場変化  
 4.革新をどのように実現するか  
 5.まとめ  
第5章高付加価値化への行動
 1.取るべき市場戦略  
 2.地域資源を取り込む  
 3.コモディティ製品の差別化  
 4.ほんものへ向けて  
 5.まとめ  
第6章制度・組織・ネットワークの活用
 1.制度についての議論  
 2.外部支援機関の利用  
 3.自主的連携行動  
 4.企業独自の行動  
 5.持たない資源の獲得  
 6.まとめ  
第7章 埋め込まれた資源と企業者たち
 1.産地コミュニティ  
 2.開かれた交流  
 3.ソフトな資源  
 4.変革の担い手  
 5.まとめ  
第8章 企業の行動
 1.組織と企業  
 2.事業システム  
 3.企業者活動と変化対応  
 4.再生のための適合戦略  
 5.まとめ  
第9章 郡内織物業の歩み
 1.江戸時代の評判  
 2.明治の近代化と殖産興業  
 3.戦後の復興,成長と縮小  
 4.生産と流通システムの変遷  
 5.まとめ  
第10 章 新製品開発と販路開拓の実際
 1.連携組織の必要性と成り立ち  
 2.意欲的な開発活動  
 3.産地ブランド構築の動き  
 4.デザイン開発「フジヤマテキスタイルプロジェクト 
 5.公設試験研究機関の支援  
 6.同業種連携「ヤマナシハタオリトラベル」  
  7地域おこし組織の活動  
  8.まとめ  
第11 章 産地企業の多様な展開
 1.企業それぞれの独自対応  
 2.戦略的諸形態  
 3.製織企業の事例  
 4.まとめ  
第12 章 結びとして
 1.これまでの流れ  
 2.無名性の払拭と地域おこし  
 3.産地一貫生産体制の崩壊  
 4.再生に向けてなにが必要か  
 5.まとめ