新刊案内2008年 7月3日発売

富 田 満 夫(医学博士) 著

  
皮部療法
――経絡への皮膚感覚的アプローチ――

発売中

B5判上製 220頁 本体 3,500円 

 経脈に対する皮膚刺激を筆者は「皮部療法」と称して,日常診療に頻用してきた。筆者の経験では,慢性の運動器疾患・症状である腰痛,肩こり,関節痛などについて「経筋療法」と同様にそのよい適応となる。さらに内臓疾患にもその適応は考えられるが,筆者には能力を超えるため今後の課題としていきたい。なお拙著『経筋療法』と同じように,本書でも経穴や鍼治療および局所療法については述べていない。後述するが,筆者は経穴間の連関である現在の経脈よりも,鍼治療より古い歴史をもつ石などの皮膚刺激による響き(循経感伝現象)をもとにした経脈の発見が先行したものと考えている。したがって中国の古代人の思考と実践の原点をたどり,経脈のみの微少刺激でも効果があることを述べていくつもりである。『経筋療法』と同様に短時間の処置で即効的に効果をあげることができるため,それぞれ得意とする治療法を加えることによりさらなる効果が期待できると考える。快適な接触刺激が中心であり,患者への侵襲は少なく,副作用はみられない。第一線の医師,理学療法士,鍼灸師などはもちろん,看護や介護にあたる看護師をはじめとする職種にも知っていただきたい治療法と考えている。(はじめにより)

目次 
第1章 経脈の変遷 
 1.中国古代における疾病観  
 2.脈・経脈 
 3.経脈・経穴  
 4.馬王堆医書と黄帝内経 
 5.足臂十一脈灸経と霊枢・経筋篇 
 6.経脈発見の手がかり 
第2章 黄帝内経と皮膚 
 1.皮膚の位置づけ 
 2.皮膚と蔵府 
 3.皮膚と病邪 
 4.皮膚と営衛 
 5.皮膚と自然のリズム 
 6.皮膚と寿命 
 7.皮膚と痺病 
 8.素問・皮部論篇について 
 9.皮膚症状と診断 
 10.皮膚と治療 
第3章 皮膚の発生 
 1.個体発生 
 2.系統発生 
 3.発生と経絡 
第4章 皮膚の解剖 
 1.皮膚 2.毛 3.爪 4.皮膚腺 
 5.乳腺 6.血管 7.リンパ管 
 8.神経 
第5章 皮膚の生理 
 1.バリアー機能 
 2.皮膚感覚 
 3.皮膚と外部環境  
 4.その他の生理作用 
 5.手技療法による刺激 
第6章 皮膚と自律神経系 
 1.自律神経系の系統発生 
 2.自律神経系の機能 
 3.自律神経系の中枢 
 4.神経伝達物質と受容体 
 5.全身性作用と局所性作用 
 6.自律神経系と侵害刺激 
 7.自律神経系と体温調節 
 8.自律神経系と生体リズム  
 9.自律神経系と内分泌系 
 10.自律神経系と免疫系 
 11.自律神経系と経絡 
第7章 皮膚と内分泌系 
 1.皮膚におけるホルモンの産生 
 2.皮膚刺激の内分泌系への影響 
 3.その他のホルモン 
第8章 皮膚と免疫系 
 l.免疫系の系統発生 
 2.表皮と免疫作用 
 3.真皮と免疫作用 
 4.粘膜上皮と免疫作用 
 5.神経系と皮膚免疫 
 6.内分泌系と皮膚免疫 
 7.ストレスと皮膚免疫 
 8.経絡理論と皮膚免疫用 
第9章 皮膚と精神神経系 
 1.接触刺激の系統発生 
 2.接触刺激と発達 
 3.接触刺激の心理的効果 
 4.ストレスによる皮膚変化 
 5.経絡と精神心理作用

第10章 診断 
 1.自覚的症状
 2.身体的所見
  2.1 視診
  2.2触診
 3動診 
  3.1 臨床的意義 
  3.2 手技 
  3.3 留意点 
  3.4 部位別テスト

第11章 治療 
 1.非侵害刺激による疼痛の緩和 
  1.1. 体性神経系 
  1.2 自立神経系・内分泌系 
  1.3 情報系・X信号系 
  1.4 経洛理論との関係 
 2 皮部刺激法
  2.1 物理的刺激 
  2.2 化学的刺激
  2.3 生物学的刺激 
  2.4 気功法ほか 
  2.5 自己受容器への刺激
 3. 皮部療法の実際
  3.1 適応・禁忌
  3.2 患者の状態
  3.3 術者の状態
  3.4 手(指)による手技
  3.5 器具による手技
  3.6 自己受容器への刺激
 4 皮部体操

立読みのページ p155-159,194-196

参考:

富田満夫著中高年女性におくる Q&A 腰痛の治し方』150頁 A5判並製 本体1600円
富田満夫著『中高年女性の腰痛』150頁 A5判並製 本体1600円
富田満夫著『経筋療法』
160頁 B5判上製 本体3500円

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