2022年4月7日更新(12月28発売)  

福田泰雄(一橋大学特任教授)著

 格差社会の謎

――持続可能な社会への道しるべ――

46判並製 224ページ 予定価本体1500円 

ISBN978-4-88352-269-9 C3033 

PDF(21/12/10更新) 書評(22/4/9更新)

発売中

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 格差が拡大し分断が進む社会は持続性を持たない。国連は、2015年にあらゆる貧困と格差からの自由、
人権が保障され、地球環境が保全される社会の実現を目指し、その社会変革のための15の目標を掲げる
(SDGs)。そのうち、第1目標が貧困解消であり、第2目標としてフードセキュリティの実現、そして
第10目標として国内外での格差解消を掲げる。
 途上国を中心に世界の貧困、格差の現実に立ち向かうNGOのオックスファムは、貧困と格差拡大の
原因が今日の資本主義システムの欠陥、搾取性にあるとして、より良い社会の実現に向けた社会変革を
提言する。変革の第1の課題として格差の解消、続いて公共サービスの充実、働き甲斐のある人間らし
い労働の実現、公平な税負担、気候変動対策を掲げる(2021年1月25日)。
 しかし、国連が第1目標に掲げる、貧困と格差の解消をどう実現するのか。あるいは、オックスフ
ァムが指摘する、格差拡大をもたらす資本主義システムの欠陥とは何か。システムが搾取的であるとは
どういうことか。ここに格差社会の謎がある。本書の課題は、独占資本への経済的かつ政治的権力の集
中、そのことによってもたらされる独占資本への所得と富の集中という視点から現代資本主義の歪めら
れたシステムの内実を明らかにし、未来社会への道筋を示すことにある。(「はしがき」より)
目 次

はしがき  

第1章 格差拡大と独占資本
 はじめに
 第1節 新たな格差社会
 第2節 上位1%の所得源泉
 第3節 独占資本への所得集中

第2章 現代独占資本の権力
 はじめに
 第1節 分配と権力
 第2節 資本主義の発展と権力
 第3節 現代の独占資本
 第4節 市場制度の設計

第3章 独占レントと雇用破壊
 はじめに
 第1節 労働分配率の低下と雇用破壊
 第2節 雇用破壊の合法化
 第3節 新自由主義政策と労使関係

第4章 独占的市場構造とレント搾取
 はじめに
 第1節 サプライチェーンと中小企業
 第2節 プラットフォーム独占と中小企業
 第3節  独占資本と消費者
 第4節 特許と独占レント

第5章 捕らわれの国家と独占レント
 はじめに
 第1節 独占資本による租税回避
 第2節 財政歳出と独占レント
 第3節 民活政策と独占レント

第6章 新自由主義政策と日本の貧困大国化
 はじめに
 第1節 拡大続ける貧困
 第2節 ワーキングプアの増大
 第3節 後退する社会保障
 第4節 自己責任とされる教育,住宅
 むすび

第7章 アグリビジネスと食料主権
 はじめに
 第1節 アグリビジネスとフードシステム
 第2節 食料主権の喪失
 第3節 農業の工業化とその非持続性
 第4節 工業型農業と食の安全
 むすび

 おわりに

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