池田 昌昭(北陸大学調査役)著


反映と創造


A判上製 356P 本体2500円 


目  次
 まえがき 


 第I部 反映と創造


第1章 唯物論と観念論
  1 唯物論と観念論との違いを明確にする
  2 唯物論の基本原則
  3 反映論
  4 反映能力と物質代謝
第2章 反映と創造
  1 意識は外界世界の「像」
  2 意識は外的エネルギーの転化
  3 反映能力の起源
  4 創造のプロセス
第3章 意識の発生源
  1 脳神経物質の意識への転化
  2 意識は、大脳新皮質の連合野が作る 
  3 意識は、神経細胞間の物質的相互作用の結果である 鵬
  4 脳神経細胞のネットワーク 
  5 意識の出自 
第4章 意識と労働
  1 意識の三段階 
  2 創造性の原点は労働
  3 労働と創造性 
第5章 注意意識または、問題意識
  1 心構え
  2 問題意識発生の脳科学的考察
  3 問題意識が人間らしさ
  4 注意が情報を束ねる
  5 受動的注意と能動的注意 
第6章 記憶と創造
  1 記憶物質
  2 「刻み込み」のメカニズム 
  3 神経伝達物質ノルアドレナリン
  4 記憶の可塑性
  5 シナプスは物質の存在様式
  6 刺激に富んだ環境からの新たな発想
  7 複雑な社会関係が人類の脳を発達させた
  8 記憶と創造の相互浸透
  9 創造的意識発生の物質的基盤
  10 創造的意識物質の産出
第7章 物質から意識発生へ
  1 意識物質の産出 
  2 レーニン著『唯物論と経験批判論』の先見性 
  3 脳内蛋白質の解明 
  4 神経伝達物質の物質代謝 
  5 外界「像」から意識発生への過程
  6 逆の立場は、意識から物質へ
  7唯物論の鉄則

第II部 弁証法的唯物論と反映否定論

第1章 唯物論にたいする「折衷論」―中村行秀氏批判 
  1 中村行秀氏の「折衷論」
  2 絶村的真理と相対的真理の弁証法的理解の欠如
  3 「心は、認識と感情の弁証法的統一」理論の誤り
  4 反映論の否定
第2章 唯物論の悪しき「改作」−渡辺憲正氏批判
 1 反映と創造の弁証法の欠如
 2 反映論の曲解
 3 客観と主観の弁証法
 4 意識理解の間違った方向性
 5 反映論否定一歩手前の渡辺憲正氏
 6 存在被拘束性
第3章 反映否定論者――尾関周二氏批判
 1 精神の陥穽
 2 「記号論」批判
 3 脳とコンピュータを同一視
 4 「唯我論」寸前の尾関周二氏
 5 「自我」と「自己意識」の呪縛−ヘーゲルヘの逆戻り
 6 「記号」への逃避
 7 尾関周二氏のコミュニケーション理論批判
 8 尾関周二氏の「環境」理解批判
 9 「アフォーダンス」理論の逆行性
 10 改めて「環境とは」と問う

第4章 中島英司氏の「生態学的アプローチ知覚論」批判
 1 ギブソン「生態学的知覚論」批判
 2 放射光と包囲光
 3 中島英司氏の誤った知覚論

第5章 知覚中心主義者−種村完司氏批判
 1 種村完司氏の心身論を読む
 2 種村完司氏の心身体験
 3 反映否定論または、感覚主義への異常な傾斜
 4 「アフォーダンス」理論への逃避
 5 逆立ちした思想
 6 外界「像」の否定 − 種村完司氏の場合
 7 知覚「像」の否定 − 種村完司氏の場合
 8 「身体の自己性」 −種村完司氏の親密圏論の批判

第6章 養老孟司著『唯脳論』批判
  1 唯脳論は、すべてを脳に還元してしまう
  2 唯脳論は、物質の第一次性を暖昧にする
  3 弁証法的唯物論の観点の完全欠落
第7章 エックルスの 「心脳二元論」
  1 エックルスの 「心脳二元論」批判
  2 エックルスの 「自由意志」批判
  3 エックルスの 「連絡脳」批判
  4 エックルスの 「自己意識」批判
第8章 ポパーの反映否定論批判
  1 ポパーによる弁証法批判
  2 ポパーの「世界」理論批判
  3 ポパーの反映否定論
  4 ポパーの可謬的知識論批判
  5 知識の確実性
第9章 ギブソンの「生態学的視覚論」批判
  1 ギブソンの網膜像否定説批判
  2 ギブソンの要素還元主義
  3 脳神経細胞学の理論を無視
  4 包囲光
  5 ギブソンの限界性と誤謬性
  6 光、音、匂い
第10章 反映否定論者バークレー批判
  1 機械的模写論と主観的観念論
  2 反映否定論者の代表バークレー
  3「存在即知覚」論の誤り 
第11章 ジョン・ロックと反映論
 1 ロックの生得観念否定
 2 理知の使用
 3 観念のもととしての経験
 4 バークレーのロック批判
第12草 生命体と物質代謝
 1 物質の存在様式は、エネルギー形態
 2 生命は蛋自体の存在様式
 3 物質代謝としての生命活動

 第III部 人間の生き方

第1章 反映と創造の弁証法
 1 創造的意識の発生
 2 反映と創造の弁証法
 3 人は、類人猿から進化した
第2章 意識と音譜
 1 言語の発達
 2 言語は意識の現実化
 3 合目的的意識
第3章 人間のこころと社会
 1 こころの闇
 2 こころの葛藤
 3 憎しみの果てにあるもの
 4 人間の感慨
 5 こころを磨く
第4章 唯物論から見た美の問題
 1 美意識の発生基盤 
 2 動物に美意識はあるか
 3 作曲
 4 小鳥のさえずりや、川のせせらぎ
 5 音楽への情熱
 6 音階と旋律
 7 音楽から受ける感動
 8 絵画
 9 華道
 10 茶道
 11 俳句

参考文献

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