高 野 範 城(弁護士)

介護保険法と老人ホーム

―利用者の権利の確立と行政・施設の職員の責任―

46判216頁 並製 1500円

発売中

<目次>

本書を読む人へ


序章 老人ホームの利用者の権利を論じる意味

第1章 介護保険法と老人ホームの介護に関する諸問題
 第1.介護保険法の成立
   1.介護問題についての政府の取り組み
   2.介護保険法の概要等
   3.介護保険の長所と問題点について
 
 第2.在宅介護をめぐって
   1.高齢者の介護の実態について
   2.在宅介護の活用とその限界

 第3.老人ホームの介護について
   1.老人ホームとは
   2.施設介護の種類と実態
   3.老人ホームの入退所をめぐって
   4.老人ホームと医療問題



第2章 老人ホームの契約について
 第1.介護サービス契約と消費者契約法の関係
   1.はじめに
   2.消費者契約法の制定の経過について
   3.介護サービス契約と高齢者
   4.消費者契約法からみた介護サービス契約の問題点
   5.福祉サービス契約法の制定を

 第2.福祉サービス契約と成年後見
   1.介護保険制度と介護サービス契約
   2.成年後見制度の概要
   3.事業者の契約についての理解
   4.福祉サービス契約を結ぶにあたって
   5.福祉サービス契約の注意点
   6.成年後見と行政の責任
第3章 利用者の権利の擁護について
 第1.福祉におけるオンブズマンの役割について
   1.福祉の社会と人権・権利
   2.契約時代におけるオンブズマンの役割
   3.市民にとっての福祉―オンブズマンとの関係―

 第2.老人ホームにおける利用者の権利
   1.利用者の権利は法律で保障されているか
   2.福祉サービスについての基本的権利
   3.老人ホームにおける利用者の権利
   4.権利が権利であるために

 第3.ケアマネージャーの役割と個人情報の保護
   1.ケアプランと個人情報との関係
   2.個人情報の保護とは何か
   3.ケアマネの秘密保護の重要性
   4.施設の秘密保持をめぐる問題
   5.利用者の同意をめぐって
   6.包括的同意について
   7.ケアマネの個人情報の利用について
 第4.利用者の財産管理と施設の責任
   1.高齢者にとっての財産とは
   2.施設利用者と財産
   3.財産管理をめぐるトラブル
   4.有意義な人生のために


第4章 人間の尊厳と老人ホームの職員の任務・役割
 第1.職員の任務・使命とは
   1.入居者の行動の特徴
   2.利用者の生命の尊厳をどうみるか
   3.利用者の人生を理解し、寄り添うこと

 第2.職員がやりがいをもつために
   1.利用者の権利が護れる職員になるために
   2.変化しつつある特養ホーム
   3.ホームの利用者と家族は何を望んでいるか
   4.おわりに

 第3.老人ホームの介護事故について
―事故の予防と職員の責任について―
   1.老人ホームの事故の特徴
   2.特養ホームの事故について
   3.事故についての老人ホームの職員の認識の問題点   
   4.食事介助をめぐる死亡事故について
   5.転倒、転落事故について
   6.老人ホームの事故予防、再発防止で注意すべきこと


第5章 老人ホームの社会的使命の実現のために
 第1.老人ホームの社会的使命とは
    ―施設と職員の責任―
   1.老人ホームをめぐる最近の情勢
   2.公の性格をもった老人ホーム
   3.老人ホームと経営をめぐる問題
   4.社会福祉法人の老人ホームの不祥事
   5.利用者の健全で安らかな生活の保障のために
 第2.社会福祉法人と競争をめぐる問題
   1.はじめに
   2.競争のメリットとデメリット
   3.今後の老人ホームの方向について
   4.改善とは何か
   5.個性あるサービスの徹底を


終章 ―すべての人に人間らしい介護を―

既刊案内 社会学・社会福祉本の検索Top