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おとなのための絵本の世界 
 日本図書館協会・選定図書

前島康男(東京電機大学理工学部)192頁 四六判 本体1500円 

ISBN4-88352-025-0 C0037
私は、5年間大学で『絵本の世界』という授業をおこない、学生とたくさんの絵本を素材にして学びあってきました。その学びあい、教育実践の一部は『大学教育と絵本の世界』(上巻)にまとめました。
その拙著でも書きましたが、絵本は普通こども、あるいは幼児が読むものという固定観念があるようですし、確かに『こどものための絵本の世界』という入門書あるいはガイドブックなどはたくさん出版されています。
 しかし、私はおとなも、あるいはおとなにこそもっと絵本を読んでほしいと思っています。それも、こどもに読み聞かせるためにではなく、自分自身のために。
 なぜ、私がそう思うようになったのかは、本著を読んでいただければ分かっていただけると思うのですが、以下、私が『おとなのための絵本の世界』を書くにあたっての問題意識を述べさせていただきたいと思います。………(序章より)。 
目次
 第一章 こどもの叫び・声に耳をすます
  1. 「日曜日の歌」の「ばかやろう」をどう読むか
  2. こどもの恨みと問題行動
  3. 親のとらわれとこどもへの抑圧
  4. おとなの反省とこどもとの心の通い合い
 
 第二章 おとなのつらさもわかってよ
  1. おとなもつらいんだ
  2. おとなのきもちもわかってよ 
  3. とうさん出番だよ
  4. おかあさんもつらいのよ
 
 第三章 こどもの頃の生活を思い出す
  1. こどもの頃の遊びを思い出す 
  2. こどもの生活と労働
  3. こどもの自治と育ち
第四章 おとなの生活と価値観を見直す
  1. 効率・便利・安楽優先の生活を見直す
  2. 自然との共生の大切さに気付く
  3. とらわれを考える
 
 第五章 老人の生き方に学ぶ
  1. おばあちゃんの生き方に学ぶ
  2. 老いをどう迎えるか
  3. 死を考える

 第六章 おとながこどもと出会うために
  1. こどもへの愛のメッセージ
  2. おとなとこどもの裸のふれあい
  3. おとなが地域・家庭の主体者になる

おわりに

作品リスト・私の推薦する絵本・参考文献

あとがき

カバー・トビラのイラストは熊本大学の学生

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