編集長見習い日記19

『中庭詩歌集』について 

  昨年12月、創風社では『中庭詩歌集』『中庭』(詩誌)の発行をしました。創風社では過去に押韻定型詩としては『昼下がりの詩』、『酒三題』を出してきています。それに続く押韻定型詩の詩集です。『反戦アンデパンダン詩集』に参加した、津坂治男さんや石川逸子さんの詩も掲載されています。
 私は、2年ほど前から編集の仕事に力をいれてきましたが、さまざまな原稿に目を通す中で、基礎教養が不十分だと思い、岩波文庫などを自分なりに精読してきました。その中に最近映画化されましたが、ホメロスという盲目の詩人の『イリアス』、『オデュッセイア』という作品があります。その本を読んで私が分かったことは、詩は、元々口承であり、手ぶり、身ぶり、感情表現をともなったものということです。当初は、ホメロスの語り、演劇として普及、紙になったのその後ということでした。
 要するに、詩は、元来短く、勢い、生命がこもった行動につながる言葉ということです。押韻定型詩とは、その性質の象徴と私なりに理解しています。
 散文詩の普及が進む中、押韻定型詩の活動を広めることは、古典詩のすぐれた性質を継承し続けることなんだと私なりに理解をしています。
 そんなことを考えながら、今後も普及活動に力を入れていきたいと思っています。
                           

05年1月16日

参考:詩集(稲葉三千男.etc.)