編集長見習い日記21

「ジェンダーと成人教育」について 

  昨日は、高橋満、槇石多希子編著『ジェンダーと成人教育』の原稿の素読みを進めていました。今回の企画には、若手研究者や韓国や中国の研究者も参加しています。社会教育では『社会教育の現代的実践』、『ドイツ福祉国家の変容と成人教育』に続く出版となります。「社会教育」、「ジェンダー」、「成人教育」などのテーマは私にはまだ十分になじみのないテーマなので、この出版をきっかけにそれぞれのテーマの自分なりの内容整理をすすめていきたいと思っています。
 創風社では、他にジェンダーをテーマとした企画として、
『自立の開拓者―丸岡秀子』を出版しています。そして、創風社画廊に草間弥生の作品が紹介されていますが、彼女の作品にもジェンダーをテーマとしたものがあります。先日、国立近代日本美術館の草間弥生展を見に行きました。そのなかに、血に染まった大量の男根状の
オブジェや、四角い枠にはめられた、大量のもがきくるしんでいるような男根状のオブジェがありました。目がクラクラしたり、自分が攻撃を受けているような作品が多かったです。しかし、創作へのすさまじいエネルギーを感じました。
 また、昨夜はBS番組で映画『荷車の歌』がやっていました。途中から見たのですが、戦前の農村のたくましく生きる女性の姿が描かれていました。その作者である山代巴さんは、婦人運動に力を入れていた人と聞きます。私の母の叔父である芳賀仭とプロレタリア美術研究所でともに活動をしていた人で、
『1930年代 青春の画家たち』で交流の様子が確認できます。
 そんなこともあり、私自身、「ジェンダー」は今後理解を深めていきたいテーマです。また、
03年10月24日の日記にあるように、現在私は社会教育を、公的な仕組みを活用して市民活動を推進していくことと自分なりに、理解しています。民間の市民講座や、カルチャースクールとは違う社会教育のアイデンティティとは何かを意識しながら、残りの原稿を待ちつつ、再度原稿を精読しているところです。

 
                           

05年1月31日