既刊案内2007年7月5日発売

折 出 健 二 (愛知教育大学)著

人間的自立の教育実践学

46判上製260頁 1800円

発売

参考:『変革期の教育と弁証法』
 
『市民社会の教育』 

 序章 現代の市民的自立と教育
 1 二OOO年代という歴史的磁場にたつ教育
 2 教育基本法「改正」の経緯が物語ること
 3 「改正」のねらいと課題
 4 公教育がめざす人間的自立
第I章  教育の基本−人間的自立−
 1 教育学の思想として
 2 自立と弁証法
 3 共同と自立の弁証法
第II章  人格的自立論                                                      
 1 わが国における展開
 2 自立と自律
 3 現代社会における自立
 4 過労死・過労自殺に関する考察
  (1) 定義と問題設定(2) 過労死・過労自殺と労働関係
  (3) 労働者の保護と労働法のありかた
 5 自立と民主主義
第III章 子ども発達論 
 1 少年期・思春期における自立
 2 二者関係と子どもの人格的自立
 3 発達支援の意義と役割
第IV章 学校教育構造論
 1 学校教育における学習指導と生活指導 
 2 教育の構造把握をめぐる宮坂−小川論争の意義
 3 授業における訓育の理論的検討−春田−吉本論争の構図−
 4 授業における陶冶と訓育の結合−−吉本説の吟味
 5 授業における訓育の検討
第V章  学級の子ども集団と学習指導                                                  
 1 学習主体論
 (1) 学習主体としての子ども 
 (2) 学習の共同性とは何か               
 2 学習に取り組む子ども集団
 (1) 学習に取り組む子ども集団の意義
 (2) 学習方法の指導と対話・指導言                         
 3 学習に取り組む子ども集団の指導構想
 (1)「初期」の指導とその観点                   
 (2)授業における班・グループの問題
 (3)「展開期」の指導とその実践課題
 (4) 教科の学習方法と総合的学力
第VI章 現代の生活指導
 1 はじめに〜生活指導研究の課題
 2 生活指導とは何か
  (1)子どもの生きづらさと自立の課題
  (2)関係性から見る生活指導
 3 市民的自立と生活指導の教育内容
 4 参加・共同・自治
 5 教師の指導的役割
 6 地域生活指導の可能性
第VII章  発達支援基礎論
 1 生きづらさと暴力−子どもが他者と世界にひらかれるとき− 
 (1)「荒れ」の実態〜「投げ込まれ反応・不安くずし」
 (2) 関係性の構築が教師をエンパワーするとき 
 2 いじめ問題
 (1)いじめ概念の再検討 、(2) 最近のいじめ問題
 (3) いじめ・いじめられ関係は自立の課題を映し出す  
 (4) いじめの予防と課題
 3 「ホームレス襲撃事件」〜生きづらさと暴力を考える〜
 (1) はじめに (2) この事件をどう見るか
 (3) 地元の教育界はどう動いたか
 (4) なぜ、ホームレス問題の授業化に取り組むのか
 (5) ホームレスという現実をどう見るか 
 (6) 生きづらさと暴力
第VIII章 他者と関係性能力
 1 道徳教育の関係性論的考察
 (1)道徳とは何か(2)市場個人主義時代の道徳教育の要点
 (3)対話の有効性 (4) 〈関係性能力〉が鍵を握る
 2 他者・対話・公共性の集団づくり 〜新たな集団像の探究〜
 (1) 他者論と集団づくり(2) 対話のちから
 (3) 市民的公共性のちから 〜いま、めざす当面の集団像〜
 3 集団の組織化と関係性と市民的自立
 (1) 実践報告をめぐる分科会討議
 (2) 実践と報告とケアリング
 (3) 組織化のプロセスと関係性・市民性の発達
第IX章 教育の公共性と教育実践
 1 教育における市民的公共性
 (1) 市民社会と「公共」概念 (2) 市民的公共性
 (3) 「公共」における市場主義・
   競争主義と市民的自立のせめぎ合い
 (4) 子どもの生活における暴力性と公共性
 (5) 教育の公共性と学校づくりに関わって
 2 子どもの平和的自立と〈つながり〉の回復・再生
 (1) 一九四七年教育基本法の自立観を指針として
 (2) 新自由主義的「改革」が壊してきた〈つながり〉と
   その回復・再生
 (3) 教育実践の新たな展開 〜関係性能力を育てる〜

補説 集団づくりをめぐる大西忠治と折出との書簡

あとがき

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