自然科学3

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黎明期のウイルス研究  鳥 山 重 光(明治大学農学部)著
―― 野口英世と同時代の研究者たちの苦闘 ――  ISBN978-4-88352-111-7  
A5判上製 180頁 本体2000円 2008年 →詳細目次 立読みのページ

第1部 欧米と日本における黎明期のウイルス研究 I  ウイルスの最初の発見者 II  アメリカにおけるタバコモザイク病の研究 III 日本におけるタバコモザイク病の研究 IV ウイルス研究とロックフェラー医学研究所 V  Stanleyのウイルス像,その哲学 VI  川喜田愛郎のウイルス像,その‘ゆらぎ’ VII 両極端のウイルスから始まったウイルス研究 VIII 戦後復興と日本のウイルス研究 第2部 野口英世とロックフェラー医学研究所 I 1900年代初めのアメリカの医科学 II  野口英世にむけられた哀悼文 III ポール・クラークが描いた野口英世 IV 野口の原著論文とその研究業績の評価 V ウイルスの培養と野口英世 VI  ポリオウイルス研究とフレクスナーの誤算 VII  ウイルスの培養と細菌学パラダイム VIII  野口英世に対する中傷はいつまで続くのか。 資料編


水稲を襲ったウイルス病  鳥 山 重 光(元東京大学農学部・元農業環境技術研究所環境生物部)著
――縞葉枯病の媒介昆虫と病原ウイルスの実像を探る――  ISBN978-4-88352-169-2  
A5判上製 312頁 本体 3500円 2010年 →詳細目次

わが国の主要作物である水稲や麦類に発生するウイルス病の研究は,既にかなり進んでいた。とくに,イネ萎縮病のウイルス学的研究は世界的レベルを超えているという認識をみんなが持っていたと思う。
 イネ縞葉枯病は,水稲の被害の深刻さといい,流行期間の長さといい,研究者にとって遣り甲斐のある重要な研究対象であった。一方,病原ウイルスは,新しいタイプの特性をもったウイルスであったし,著者にとって,縞葉枯病研究は「ウイルスとは一体何なのか」を問う,興味の尽きない生命体,イネ縞葉枯ウイルスとの出合いとなった。縞葉枯病の大発生は,この病原ウイルスが展開した謎の多い一連のドラマとみることもできよう。イネ縞葉枯病の病原ウイルス研究に30年ちかく携わってきた著者が,数多くの研究者たちがかかわってきたこのイネ縞葉枯病と病原ウイルス研究を整理し,概観できるものにしようと思い立ったのがこの著書である。しかし,いざ始めてみると実験に明け暮れて全体を見ることをしてこなかったものにとって,容易な作業ではない。不十分ないたらない記述は,参考文献で補っていただけるようできるだけ掲載につとめた。(本書 序章より)。わが国の水稲栽培とウイルス病の発生、被害の原因をその根底から見直し,縞葉枯病大流行の2大要因である媒介昆虫と病原ウイルスに秘められた未解決問題に迫る意欲的著作。
大森 享,佐原成典,小川 潔,生源寺孝浩,安藤聡彦,大島英樹,宮前耕史 他 著
3.11を契機に子どもの教育を問う
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理科教育・公害教育・環境教育・ESD・地域づくりから-- A5判並製160頁 本体1,500円 →詳細目次

はじめに 大森 享(北海道教育大学)第1章 現場教師・住民発--福島の教育一断面 佐原成典 第2章 人間は自然とどうかかわるのか 小川 潔(東京学芸大学) 第3章 これまでの理科教育・これからの理科教育 生源寺孝浩(京都橘大学)第4章 福島原発事故をどう授業化するのか 安藤聡彦(埼玉大学)第5章 ひとりひとりの学びからESDを問う 大島英樹(立正大学) 第6章 地域伝統文化教育をつくる 宮前耕史(北海道教育大学)第7章 子どもの環境教育から教育を問い直す 大森 享(北海道教育大学)


大 森 享(北海道教育大学釧路校)編著
野生動物保全教育実践の展望 知床ヒグマ学習,イリオモテヤマネコ保護活動,
東京ヤゴ救出作戦 A5判上製276頁 本体2,000円 →詳細目次

(目次)第1章 野生動物保全教育実践の展望(大森 享) 実践編:第2章 知床ヒグマ学習 ―幼少中高一貫学習― (金澤裕司;羅臼町教育委員会、坂部皆子;知床財団)第3章 イリオモテヤマネコの生態と保護活動(岡村麻生;元環境省西表島保護センター)第4章 イリオモテヤマネコ保護活動の現状と課題(戸川久美;イリオモテヤマネコ保護基金)第5章 東京・墨田区「ヤゴ救出作戦」の現状と課題(尾崎 優;東京都墨田区公立小学校教員)理論編:第6章 長野県における野生動物をめぐる環境教育(渡辺隆一;信州大学教育学部特任教授)第7章 自然体験学習における野生動物の捕獲・採集規制への向き合い方(坂元雅行;弁護士)第8章 発達心理学からみた自然体験、野生動物の共存(小渕隆司;北海道教育大学准教授) コラム:高橋幸士、木村久美子、金城光定、岸康裕