仙田久仁男(島根大学生物資源科学部)著
「価値法則」の論証
A5判上製  216頁 本体 2200円 

 『価値と価格法則の理論』(1992,創風社)に続く、本格的な理論展開!「労働価値説」を使って過疎問題を分析する。

第一章  経済学における問題意識
 第一節   は し が き
 第二節  経済学の歴史概説── 学派による問題意識の相異──
  1 一般的にいわれている「近代経済学」の問題意識
  2 経済学の守備範囲
  3 経済分析の視点
  4 若干の考察
  5 簡単な経済学の発達史
 第三節  一応のまとめ


第二章 各学派における価値論展開の問題意識
 第一節  は し が き
 第二節  学派による価値規定における問題意識の相異
  1 W.ペティにみる「重商主義経済学」の価格論としての価値論
  2 A.スミス、D.リカードにみる「古典派経済学」の同じく価格論としての価値論
  3 「マルクス主義経済学」の『資本論』冒頭における貨幣論としての価値論
  4 「近代経済学」の価値論
  5 その他のある経済学の価値論
  第三節  批判展開の視点について


第三章 価値をめぐる論争の終結
 第一節  は し が き
 第二節 『資本論』の第1巻と第3巻との「矛盾」ともう一つの論点について
  1 価格論的価値論からでた誤ったK.マルクス批判
  2 冒頭の商品を資本主義的商品とする根拠のない反論
  3 貨幣論的価値論をもたない冒頭商品の前資本主義的商品説
  4 不可解な両者の折衷的な把握
  5 ま と め
 第三節  いわゆる「転形(転化)問題」の不合理性
  1 「転形(転化)問題」の概要
  2 均衡論としての「近代経済学」的な議論
  3 異なった問題意識による議論の展開
 第四節  地代論にかかわる批判点
  1  批判点の内容
  2  「平均原理」と「限界原理」との「矛盾」について
  3 「虚偽の社会的価値」の本質
  4 小   括

第四章 価値論から見た地代の他の理論的諸問題
 第一節  は し が き
 第二節 差額地代第二形態の定義と訳語の問題
  1 差額地代第二形態の成立条件
  2 『資本論』当該箇所の緒論点
  3 所説の問題点
 第三節 K.マルクスによる絶対地代の規定と諸説──成立条件としての土地所有の独占
 第四節 差額地代と絶対地代とが一緒にあるときの考察

第五章 「労働価値説」の現実的な有効性
 
──現代的な一問題・地域開発を例証に
 第一節  は し が き
 第二節  過疎問題の価値論的把握
  1  いわゆる「地域格差」の実情
  2 「地域格差」が発生した理由
 第三節 「内発的発展」論によせて
 第四節 結論

参考:仙田久仁男の著書
『日本における地域経済学の理論』
A5判上製 286頁 2800円
『経済学の諸法則』 A5判上製 360頁 3200円

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